特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法(特定空港周辺特別措置法)

今月は「特定空港周辺航空機騒音対策特別措置法」をご紹介させていただきます。特定空港周辺特別措置法とは、特定空港の周辺について、航空機騒音対策基本方針の策定、土地利用に関する規制その他の特別の措置を講ずることにより、航空機の騒音により生ずる障害を防止し、あわせて適正かつ合理的な土地利用を図ることを目的とする日本の法律です。それではみていきましょう。

1.航空機騒音障害防止地区及び航空機騒音障害防止特別地区内における一定の行為の制限

(1)航空機騒音障害防止地区・同防止特別地区航空機騒音障害防止地区は、政令で指定する特定空港(現在は成田国際空港)の周辺において航空機騒音対策基本方針に基づき定められる地区で、航空機の著しい騒音の及ぶこととなる地域等に指定されることとなっています(法第4条)。また、航空機騒音障害防止特別地区は、航空機騒音障害防止地区のうち、航空機の特に著しい騒音が及ぶこととなる地域で指定されることとなっています。

(2)制限の内容(法第5条第1項、第2項、第5項)

  1. 航空機騒音障害防止地区では、次に掲げる建築物を建築しようとする場合や、既にある建築物の用途を変更して次に掲げる建築物とする場合には、窓、出入口、給排気口、給排気塔について防音上有効な構造としなければなりません。
    Ⅰ 学校 Ⅱ 病院 Ⅲ 住宅 Ⅳ そのほか保育所、診療所、老人ホームなど
  2. 航空機騒音障害防止特別地区では、①に掲げる建築物の建築をしてはならないとともに、既に存する建築物の用途を変更して①に掲げる建築物としてはなりません。

【適用除外】次に掲げる場合には、航空機騒音障害防止特別地区内において、学校、病院、住宅等を建築することができます。

  1. 都道府県知事が、公益上やむを得ないと認めて許可した場合
  2. 都道府県知事が、航空機騒音防止特別地区以外の地域に建築することが困難又は著しく不適当であると認めて許可した場合

★出典(公社)全国宅地建物取引業協会の重要事項説明資料「特定空港周辺特別措置法」より転記。

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