埋蔵文化財包蔵地内の土地取引では注意が必要?!

文化財保護法とは?

文化財保護法という法律は、文化財を保存し、かつ、活用を図り、国民の文化的向上に資するとともに、世界文化の進歩に貢献することを目的としています。(第1条)

埋蔵文化財包蔵地

貝塚、古墳、その他埋蔵文化財を埋蔵する土地として周知されている土地を、土木工事その他埋蔵文化財の調査以外の目的で発掘しようとする場合には、発掘に着手する日の60日前までに、文化庁長官に届け出なければなりません。(第93条第1項)
ただし、周知の埋蔵文化財包蔵地とはいえ、必ず埋蔵物があるわけではありません。そこで、まずは市町村等の担当窓口に確認調査の依頼をし、埋蔵物の存在が明らかとなった場合は、あらためて発掘調査のための届出を行うという手続きを踏む必要があります。
届出の結果、発掘の禁止、停止または中止を命ぜられる場合があります。(第92条第2項)
また、発掘調査を行うこととなった場合には、土地所有者が莫大な調査費用を負担しなければならない事もあります。

このように、埋蔵文化財包蔵地内に該当する土地の取引を行う際には、土地購入希望者等は事前に充分注意をする必要があります。

事業目的の場合は注意が必要

土地を購入(借地または、建替え)する方が個人名義の一般的な戸建て住宅を建築する場合には、この発掘費用は市町村の負担で行う事ができますが、建築主が事業目的で建築物を建築する法人、宅建業者等の場合には、発掘調査費用は自己負担となります。

発掘調査中に土器や貝塚等の文化財が出てきた場合には莫大な費用が必要になるほか、建築工事が停止になることにより建築工事が進まず、本来想定していたスケジュールだけでなく、別途金銭的負担(お借入れ金利等)にも影響を与える可能性もあります。

文化財保護法には、他に「重要文化財」「重要有形民俗文化財」「史跡名勝天然記念物」「伝統的建造物群保存地区」等も該当します。

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池田
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