港湾法とは

こんにちは、株式会社ラムセス代表の池田です。港湾法では【港湾区域】【港湾隣接区域】という区域指定があります。例えば東京港では、荒川河口から多摩川河口までが、東京港湾区域となります。中央区、港区、江東区、品川区、大田区や中央防波堤内外埋立地の港湾の水際線に面した土地においては【港湾隣接地域】に指定されております。今回は港湾法についてご紹介させていただきます。

1.港湾区域内等における工事等の許可

(1)港湾区域と港湾隣接地域(法第2条第3項、法第37条)
「港湾区域」とは、法第4条第4項又は第8項(第9条第2項及び第33条第2項において準用する場合を含む。)の規定による同意又は届出があつた水域をいいます。また、港湾区域に隣接する地域であって港湾管理者の長が指定する地域を港湾隣接地域といいます。

(2)制限の内容(法第37条第1項第4号)
港湾区域内又は港湾隣接地域内において、港湾の開発、利用又は保全に著しく影響を与えるおそれのある一定の行為をしようとする者は、港湾管理者の許可を受けなければなりません。許可を受けなければならない行為は、次に掲げる行為をいいます。

① 港湾管理者が指定する護岸、堤防、岸壁、桟橋又は物揚場の水際線から20m 以内の地域においてする構築物の建設又は改築
② 動力を用いて地下水を採取するための施設であって一定規模以上の揚水機を有するものの建設など(施行令 第14条)【適用除外】公有水面埋立法に基づき埋立の免許を受けた者が、免許にかかる水域について行う行為

(3)確認方法
港湾区域については港務局が、港湾隣接地域については港湾管理者が、それぞれ指定した地域等を公告するので、これらにより確認することができます。

2.臨港地区内の分区内における建築物等の建築の規制

(1)臨海地区(都市計画法第8条第1項、法第38条、法第39条)
臨港地区とは、港湾区域を地先水面とする地域において、その港湾の管理運営に必要な最小限度のものとして都市計画に定められた地区又は港湾管理者が国土交通大臣の認可を受けて定めた(都市計画区域以外の地域の場合)地区をいいます。
また、分区とは、港湾地区内の土地利用の適正化を図るために港湾管理者が臨港地区内に指定した区域で、次に掲げるものをいいます。
①商港区特 ②殊物資港区 ③工業港区 ④鉄道連絡港区 ⑤漁港区など

(2)制限の内容(法第40条第1項)
臨港地区内で港湾管理者が指定した分区の区域内においては、各分区の目的を著しく阻害する構築物で地方公共団体が条例で定めるものを建設することが禁止されます。また、構築物を改築し、又はその用途を変更してその
条例で定める構築物とすることも禁止されます。

(3)確認方法
臨港地区の区域については、その決定に際しそれを公告することになっており、また都市計画区域内にあっては都市計画の図書より確認できます。

3.協定の承継効

下記の港湾法に基づく協定については、協定締結後に売買等により新たな施設所有者等(予定施設所有者等を含む。)に協定の効力が及ぶので、重要事項としてその旨の説明が必要になります。

(1)共同化促進施設協定(法第50条の13)
港湾法にもとづき、輸入ばら積み貨物の積み卸し、保管、荷さばきをする施設について認可・公告された「共同化促進施設協定」が結ばれているときは、新たな施設所有者等(予定施設所有者等を含む。)に協定の効力が及ぶので、重要事項としてその旨の説明が必要です。

(2)特定港湾情報提供施設協定(法第45条の6)
見学施設や展示施設などを民間事業者が自らの施設に併設するなどして整備した場合に、港湾管理者が民間事業者と協定(特定港湾情報提供施設協定)を結ぶことにより、当該民間施設を港湾管理者が管理することができる制度が創設されました(法第45条の4第1項)。本協定は、協定締結後に売買等により民間施設を取得した者に対しても協定の効力が及ぶため(法45条の6)、重要事項説明としてその旨の説明が必要です。

(3)官民連携国際旅客船受入促進協定(法第50条の20)
国際旅客船港湾管理者(※1)と民間国際旅客船受入促進施設(※2)の所有者等である民間事業者が、係留施設の優先的な使用や、旅客施設の一般公衆への供用等に関する協定(官民連携国際旅客船受入促進協定)を締結できる制度が創設されました(法第50条の18第1項)。本協定は、協定締結後に売買等により民間施設を取得した者に対しても協定の効力が及ぶため(法第50条の20)、重要事項説明としてその旨の説明が必要です。

※1 国際旅客船港湾管理者とは、国際旅客船拠点形成港湾の港湾管理者を指します。
※2 民間国際旅客船受入促進施設とは、旅客施設その他の国際旅客船の受入れを促進するために必要な港湾施設のうち、国際旅客船港湾管理者以外の者が整備するものです。
★出典(公社)全国宅地建物取引業協会の重要事項説明資料「港湾法」より転記。

池田
株式会社ラムセスでは、港湾区域、港湾隣接区域の指定区域内の取引を直近(令和3年度)に2度のお取引きをお手伝いさせていただきました。港湾法が絡む不動産売買のご相談があれば、株式会社ラムセスまでお問合わせください。きっと、お役にたてると思います。